毒は毒を持って制する

 Winnyの判決においてソフトの開発者が罪に問われることがある……というのは問題だが、

 実際に建前を抜きにすればWinnyは「自作ポエムなどの交換」を意図したものではなく、著作権侵害物の配布を目的としたことは明らかで、それはダウンロード専用Winnyを開発していたことでもうかがい知れる。

 要するにどんなに綺麗事を並べ立てたとしても、悪意があったのは否定しきれないんじゃないかな。
 
 そして法律を持ってしてそれ(心のうち)を律することはできない訳だから、裁判の結果はどっちでも良かったと思う。
 ぐだぐだ言っても、作るやつは作るし、作らないやつは作らない。法律があっても悪いことをするやつがいるのと同じで、どんな法律があっても個人の行動を規制しきることはできない。

 だので、これは実際どっちでもいい。
 日本国が嫌なら海外に逃げても良いし、別にやりようはある。

 なので、こんなのはどうでも良いんじゃないかな、というのが僕の所感。

 毒は毒を持って制するというのは、所詮有罪判決でWinnyもShareも失われることはない=利用者をなくすことはできない。
 のだから、Winny自体に寄生するウィルスを持ってすべてのPCを破壊するくらいでちょうど良いんじゃないかな。
 防御力がある人間は仮想マシンなどでやっている可能性があるから全滅は無理だけれど「Winnyを立ち上げたらPCが壊れた」という方が「Winnyの作者が罪に問われた」ことよりもよっぽど規制する力を持つ。

 人は自分に火の粉が降りかかるのをおそれるから、Winnyに対抗しようとした人間は山田ウィルスを開発した。
 そういう意味で、もっと強力なトラップがでてくればWinnyやShareも下火になるだろうと思う。

 Winnyのようなソフトが蔓延してソフトウェアや著作権物の価値をおとしめるほうが、自分にとっては技術者の首を絞めているように思えてならない。